二項係数が出てくる変な和
に,競プロや数学をしていると時々出会います.
今回は,
というものに出会いました.
に関する帰納法で一応示すことができますがいまいちスッキリしません.
右辺の分母に二項係数があるため組み合わせ的な解釈も難しそうです.
こういうときは母関数を考えてみると上手くいくかもしれません.
左辺をぐっと睨むと多項式を積分してとしたものに見えます.
実際,
とおくと左辺はに等しくなります(はの原始関数で定数項がのもの).
さらになのでこれはに等しいです.
また,二項定理を使うと,
とかけるので結局左辺は,
に等しくなります.
ここで,と置換するとこの定積分は,
と書けます.
これはなんとベータ関数の積分公式(https://mathtrain.jp/beta)によって計算でき(!),
となります.
これは右辺に等しいことが簡単にわかるので証明完了です.
母関数ってすごい.
ところでふとWolfram Alpha先生に投げてみたらほとんど同じ式にしてくれました…(完) https://www.wolframalpha.com/input/?i=Sum%5B(-1)%5Ei%2F(n-m%2Bi)*C(m,i),%7Bi,0,m%7D%5D